秋田の副業サラリーマンが知るべき白色申告の基礎と「申告が必要なケース」

秋田県内でも、働き方改革や物価高騰の影響を受け、本業の傍らで「副業」を始めるサラリーマンが急増しています。秋田市でのWEB制作、大仙市や横手市での兼業農業、あるいは冬期間の除雪作業の請負など、その形態は様々です。

「会社が年末調整をしてくれるから大丈夫」と思われがちですが、実は一定の条件を超えると、自分自身で確定申告を行わなければなりません。申告を怠ると、秋田税務署からの指摘や追徴課税といったリスクに加え、本業の会社に副業が予期せぬ形で露呈する可能性もあります。まずは、自分が申告対象なのかを正確に把握しましょう。

1. 白色申告とは何か?:最もハードルの低い申告方法

確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。白色申告は、事前の届出が不要で、家計簿感覚の簡易的な記帳で済むため、「初めて副業で利益が出た」という秋田のサラリーマンにとって最も選ばれている手法です。

青色申告のような「最大65万円控除」という強力な節税メリットはありませんが、簿記の知識がなくても自力で完結できる点が最大の強みです。

2. 申告が必要なケース:キーワードは「20万円」

サラリーマンが副業をしている場合、以下の条件に当てはまれば確定申告(白色申告等)が必須となります。

ケース 詳細な条件
副業所得が20万円超 副業の「売上」から「経費」を引いた金額(所得)が年間20万円を超える場合。
給与年収が2,000万円超 本業の年収が2,000万円を超える方は、副業の有無にかかわらず申告が必要です。
2カ所以上から給与 本業以外に、別のバイト先からも給与(源泉徴収票が出るもの)をもらっている場合。

秋田の現場エピソード:兼業農家の落とし穴
秋田県内で実家の農業を手伝い、産直(道の駅など)に野菜を出荷しているBさん。売上は年間40万円でしたが、肥料代や農機具のガソリン代などの経費が25万円かかっていました。この場合、所得は15万円(40万円ー25万円)となるため、所得税の確定申告は不要となります。

※注意:住民税については、20万円以下であっても申告が必要な場合があります。お住まいの市町村(秋田市、能代市など)の税務課へ確認しましょう。

3. 申告すると「得」をするケース:還付金を受け取ろう

義務ではないものの、自ら申告することで税金が戻ってくる(還付)ケースもあります。

  • 源泉徴収されている副業: 原稿執筆や講演料など、あらかじめ10.21%の税金が引かれている場合、経費を計上して申告すると払いすぎた税金が戻ることが多いです。
  • 高額な医療費: 本人や家族の医療費が年間10万円(所得によってはそれ以下)を超えた場合、医療費控除を受けられます。
  • 住宅ローン控除: 初年度の住宅ローン控除を受ける場合は、サラリーマンでも確定申告が必須です。

白色申告の特徴と実務の流れ:秋田の冬を乗り切るスケジュール管理

白色申告は「簡単」と言われますが、2014年以降、すべての事業者に記帳と帳簿の保存が義務化されました。無申告やずさんな管理は、将来の税務調査で大きなペナルティを招きます。

1. 白色申告の主な特徴

  • 事前届出不要: 「青色申告承認申請書」を出していなければ、自動的に白色申告扱いになります。
  • 簡易簿記でOK: 複式簿記のような専門知識は不要。日計表のように「いつ・いくら・何に」を使ったか記録すれば十分です。
  • 節税メリットは限定的: 青色申告にあるような「特別控除(最大65万円)」や「専従者給与(家族への給料)」の経費算入は原則認められません。

2. 確定申告までの4ステップ

工程 具体的な作業内容
① 記帳 日々の売上と経費を帳簿(エクセルやノート)に記録します。領収書やレシートは捨てずに保管。
② 決算(棚卸) 12月末時点で残っている在庫を数えます。また、10万円以上の備品を買った場合は減価償却計算を行います。
③ 書類作成 「収支内訳書」で副業の利益を出し、「確定申告書」で本業の給与と合算して最終的な税額を計算します。
④ 提出・納税 翌年2月16日〜3月15日の間に管轄の税務署へ提出。納税があれば期限までに支払います。

元国税のチェックポイント:保存期間の厳守
帳簿は7年間、領収書や請求書は5年間の保存が義務付けられています。「秋田の冬は湿気が多いので、床下に段ボールで保管していたらカビて読めなくなった」という事例もありました。大切な証拠書類は、スキャンしてデータ保存するか、風通しの良い場所で管理しましょう。


白色申告のメリット・デメリットと「損をしない」ための税理士・ソフト活用術

白色申告は「手軽さ」という大きなメリットがある反面、ビジネスが成長してくると「損」が目立つようになります。

1. メリット・デメリットの比較

メリット デメリット
・簿記の専門知識がいらない。
・会計ソフトを使わなくても自力で計算可能。
・事前の申請が必要なく、思い立った時に申告できる。
・青色申告特別控除(最大65万円)が受けられない。
赤字が出ても翌年に繰り越せない。
・家族に給料を払っても経費にできない。

2. 税理士に依頼すべきタイミングとは?

サラリーマンの副業の場合、「売上が1,000万円を超えた」「本業が忙しすぎて領収書を見る時間もない」というタイミングが税理士検討の時期です。秋田の地元税理士に依頼することで、以下のようなメリットがあります。

  • 正確な申告: 副業所得が大きくなると、税務署の目も厳しくなります。プロに任せることで、否認されるリスクを回避できます。
  • 融資の相談: 副業を本業化したい場合、秋田銀行や北都銀行からの融資に必要な「信頼性の高い決算書」を作成してもらえます。

3. 会計ソフトが白色申告の「面倒」をすべて解決する

最近の会計ソフト(クラウド型など)は、白色申告専用の無料・低価格プランも豊富です。

  • 自動取り込み: 銀行口座やクレジットカードを連携すれば、入力作業はほぼゼロ。
  • スマホでレシート撮影: 秋田の出張帰りや買い物ついでにパシャリと撮るだけで仕訳が完了します。
  • 青色への移行がスムーズ: 「来年から青色にしたい」と思った時、ボタン一つで設定を切り替えられるのも魅力です。

青色申告への切り替え時期:秋田の副業を「事業」へ育てる分岐点

「いつまでも白色でいいのか?」という悩みに対し、税理士としての答えは明確です。「副業所得(利益)が年間50万円を超えたら、迷わず青色申告に切り替えるべき」です。

1. 青色申告に切り替えるべき3つのサイン

  • 利益が安定してきた: 年間20万円〜50万円程度の利益が継続して出るなら、青色申告特別控除で所得税・住民税を数万円単位で節約できます。
  • 大きな設備投資を予定している: 副業のためにパソコンや車、機材を購入して赤字が出る可能性があるなら、青色の「損失の繰越し」機能が必須です。
  • 会計ソフトを使い始めた: ソフトを使えば、白色も青色も手間はほとんど変わりません。同じ手間なら控除がある青色が圧倒的に得です。

2. 切り替えのスケジュール:3月15日がデッドライン

青色申告を始めるには、「青色申告承認申請書」を、その年の3月15日までに税務署へ提出しなければなりません。

例えば、2026年分の申告から青色にしたいなら、2026年の3月15日が提出期限です。これを過ぎると、その年は強制的に白色申告となります。秋田の雪が解け始める頃には、翌年の申告方針を決めておく必要があります。

まとめ:秋田で副業を成功させるための第一歩

サラリーマンの副業は、秋田の地で新しく自立するための貴重なチャンスです。

  • 所得20万円の壁を意識: 利益が出たら、まずは白色申告の準備(領収書の保管)を。
  • 還付の可能性をチェック: 払いすぎた税金を取り戻すのも賢い戦略です。
  • デジタル活用で効率化: 会計ソフトを導入し、将来の青色申告移行を見据える。

「自分の副業は申告が必要?」「どの経費が認められる?」と不安な方は、ぜひ当事務所へご相談ください。秋田の経済事情を熟知した専門家が、あなたの挑戦をバックアップします。

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