決算書は、会社の利益だけでなく、財産・借入・未回収・資本の状況を整理するための資料です。株主等への説明、経営判断、税務申告に使います。銀行残高だけでは利益を把握できず、利益だけでは今後の支払に足りるか分かりません。複数の書類をつないで読むことが大切です。

秋田税理士事務所では、日々の資料から会計入力・決算書・申告書を作成するだけでなく、数字を会社の判断につなげる顧問支援をご案内しています。社長が決算書を一から作る作業を抱えるより、元資料をそろえ、必要な確認と経営の判断へ時間を使える分担を作ります。

決算書を作る3つの目的

目的 何を伝えるか 見るときの注意
株主・金融機関等への説明 経営成績、財政状態、資金の使い方 相手と契約等に応じた資料をそろえる
会社の経営判断 本業の利益、資金負担、回収・支払の状況 年1回だけでなく、必要な頻度で数字を見る
税務申告 会計上の利益を起点とする税額計算 決算書と税務申告書を同じものと思わない

貸借対照表:決算日時点の資産・負債・純資産

貸借対照表には、預金だけでなく売掛金・在庫・設備等の資産、買掛金・借入金・未払金等の負債、資本金や利益剰余金等の純資産が載ります。お金をどう調達し、何に使っているかを見る手掛かりになります。ただし、すべての資産がすぐ現金に換わるわけではありません。

社長が確認したいのは、残高と支払期限の両方

預金500万円、負債1,000万円という合計だけでは、直ちに資金不足とも安全とも判断できません。負債のうち来月払う額はいくらか、売掛金はいつ回収できるか、在庫は売れるかを確認します。貸借対照表と回収・支払予定表を合わせると、資金が詰まる時期を検討できます。詳しくは貸借対照表の見方ガイドもご参考ください。

損益計算書:一定期間の収益・費用・利益

損益計算書は、売上や費用を会計のルールで集計し、期間の利益を示します。売上高だけでなく、売上原価、売上総利益、販売費・一般管理費、営業利益、経常利益、当期純利益などを順に見ます。利益は預金の増加額と同じではありません。

項目 確かめたいこと
売上総利益 仕入・外注等を引いた粗利が残っているか
営業利益 本業の売上で人件費・家賃等を賄えているか
経常利益 借入利息等も含めた通常の活動でどうか
当期純利益 一時的な損益や法人税等を含む最終利益はどうか

たとえば、補助金等の一時的な収入で最終的に黒字でも、本業の営業利益は赤字かもしれません。反対に、特別な損失で最終赤字になっても、本業の収益力は改善している場合があります。最終行だけでなく、何が変わったかを前年・月次・部門等の資料から確認します。

販売費・一般管理費の明細:何にコストがかかっているか

販管費の明細では、人件費、広告、家賃、通信、旅費、保険、減価償却等の内訳を確認できます。損益計算書の合計だけでは、売上が増えたため広告費が増えたのか、固定費が重くなったのかが分かりません。

勘定科目は事業で管理したい内容に合わせますが、毎年同じ取引を違う科目へ入れると比較しにくくなります。「雑費」に多くの支払をまとめすぎず、会計ソフトの科目と補助科目の使い方をそろえます。ただし、税務申告等で必要な区分もあるため、自由な名称だけで処理を決めないようにします。

株主資本等変動計算書と個別注記表も確認

株主資本等変動計算書は、資本金、資本剰余金、利益剰余金等が期間中にどう変わったかを示します。増資や配当、当期の利益が資本の各項目にどうつながったかを確認します。個別注記表には、重要な会計方針や各書類に関する注記等を整理します。

会社形態・規模・会計の枠組みに応じて必要な書類を確認します。販管費明細だけで決算書一式がそろうわけではなく、申告では勘定科目内訳書や法人事業概況説明書、税務の別表等も必要になります。

仮定例:黒字なのに現金が減る理由

売上100万円を計上しても翌月入金なら、その時点で預金が100万円増えるわけではありません。反対に借入100万円が入金されれば預金は増えますが、それ自体が売上や利益になるわけではありません。設備購入は現金を減らしても、費用は減価償却等で期間に分かれることがあります。

取引 利益への影響の考え方 現金の動き
売掛の売上 計上時期に売上を認識 回収時に入金
借入元本の受入れ 通常は売上ではない 借入時に入金
借入元本の返済 通常の経費ではない 返済時に出金
設備の購入 資産計上・減価償却等を確認 支払時に出金

同じ「お金が動いた」でも意味が違うため、損益計算書、貸借対照表、資金予定をつないで確認します。社長の立替や会社への貸付も、売上・経費と混同しないよう資料を残してください。

会計の利益から法人税の所得へ、税務調整でつなぐ

会計で費用にしたものでも税務上は損金にならない部分があり、逆に税務独自の計算をする項目もあります。会計の利益へ一律の税率を掛けるだけで申告が完了するわけではありません。交際費、役員給与、減価償却、引当金等は、それぞれの条件や資料で確認します。

決算書の役割は取引を適切に表すことで、税金を減らすために事実と違う数字を作ることではありません。申告書の調整と帳簿の修正を混同せず、どの数字から税額へつながったかを残します。作成から申告までの全体像は法人決算の必要書類・手順ガイドもご確認ください。

毎月・決算前にそろえる資料

  • 通帳・カード明細、売上と仕入等の請求書・領収書
  • 売掛・買掛の残高と回収・支払予定、期末の在庫
  • 設備の取得・除却、借入残高と返済予定
  • 給与台帳、役員報酬の決議、税務届出の記録
  • 前期の決算書・申告書・総勘定元帳、会計ソフトデータ

不明な残高を決算時にまとめて消すのではなく、毎月の確認へ回します。会社で事実を確認する人と、当事務所へ資料を渡す日を決めると、申告直前の探し直しが減ります。会計入力が進んだら、社長は数字の変化と今後の見通しを当事務所へお伝えください。

当事務所では、会計入力、決算書・申告書の作成、税務や経営に関するご相談を顧問契約の中で継続して支援します。会計入力は年間500仕訳まで含まれ、超過分は100仕訳ごとに12,000円、ファイル整理がない場合は15,000円です。いずれも消費税別で、依頼する業務と資料量に応じてお見積りします。社長には取引の説明と資料の提出をお願いし、勘定科目の入力や申告手続きに追われる負担を減らします。

決算書を経営に使うための経理は秋田税理士事務所へご相談ください

社長が元資料をそろえ、当事務所へ入力・決算申告を任せることで、利益と現金を確認して次の経営判断へ進む体制をご案内します。若い代表税理士自身も会社経営を経験しており、社長が本業へ時間を戻せる経理の分担を大切にしています。資料が全部そろう前でも、現在の状態と希望する時期をお聞かせください。

料金・サービス内容をご確認のうえ、無料顧問相談のお問い合わせフォームからご相談ください。事業内容、設立日、決算月、未処理期間を添えていただくと、ご案内がスムーズです。