「5月病」といわれるように、5月の連休が明けた頃になると、眠れない、やる気が出ないなどの心身の不調を訴える従業員が出てくることがあります。その理由は個人によって様々かと思いますが、企業はこのような心身の不調、とりわけメンタルヘルスの対策を行うことが重要となります。そこで、メンタルヘルス対策の基礎となるセルフケアとラインケアをとり上げます。
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[1]セルフケア
セルフケアとは、従業員自らがストレスに気づき、適切に対処するための知識と方法を身につけ、自分自身でケアすることを言います。ストレスに気づくためには、従業員自身がストレス要因に対するストレス反応や心の健康について理解するとともに、自らの状態について正しく認識できるようにする必要があります。そのため、企業としてはメンタルヘルスに関する研修を実施したり、従業員が利用できる相談窓口を設置したりすることなどの取組みが求められます。
具体的には、厚生労働省のサイト「こころの耳」に用意されている5分研修シリーズのビデオを活用するということもよいでしょう。ここには、「新入社員に見られやすいメンタルヘルス不調の症状やその要因」、「生活習慣と睡眠からはじめるセルフケア」、「呼吸法(リラクセーション)」、「テレワーク下におけるセルフケア」の4つの動画が掲載されています。
[2]ラインケア
ラインケアとは、管理職が日常的に接する部下の健康についてケアすることを言います。まずは日ごろから管理職が部下の健康状態に関心を持った上で、その異常への意識を高めることが重要です。その上で、部下と積極的にコミュニケーションをとることで相談しやすい関係を作っておくことが求められます。
そのため、企業としては、管理職に対してメンタルヘルス不調の早期発見に繋がる知識や対処方法、いつもと様子が違う部下への対応等について研修を行うことが求められます。これについても、厚生労働省のサイト「こころの耳」に、5分研修シリーズとして「日頃からの部下への声かけ」、「テレワーク下におけるラインによるケア」の2つの動画が掲載されています。
新型コロナウイルス感染症の感染防止の観点から、集合研修ができなかったり、研修を企画しても延期になったりして、なかなか思うような研修が実施できていない状況も少なくないのではないでしょうか。このような外部ツールも活用しながら、いまできる取組みを行いましょう。
参考リンク:
厚生労働省「こころの耳」
厚生労働省「5分研修シリーズ セルフケア」
厚生労働省「5分研修シリーズ ラインによるケア」
※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
文書作成日:2022/5/3