税務調査

飲食店の税務調査の要チェックポイントを税理士が解説

税理士 / 坂根 崇真(秋田税理士事務所)

【肩書】 秋田税理士事務所 代表税理士、㈳全国第三者承継推進協会 理事、㈱坂根ホールディングス代表取締役 【著書】 会社を立ち上げる方法と7つの注意点 相続実務のツボとコツがゼッタイにわかる本 (出版社:秀和システム) 【メディア実績】 Yahoo!ニュース、livedoor ニュース、Smart News、幻冬舎GOLD ONLINE 、現代ビジネス ほか

飲食店は、現金での取引が主流なお店がいまだに多いことから、売上や経費の不正計上が横行しています。そのため、飲食店は税務調査の対象業種として国税調査官は常に狙っています。

税務調査は通常事前に連絡があってから行われますが、飲食店の場合、証拠を隠滅されないよう突然に無予告の調査が行われることがあります。

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飲食店の税務調査の2つの特徴

店内の客入り状況を確認されたり顧客として潜り込まれることもある

税務署は税務調査対象となる事業者を探す際、店内の客入り状況を確認したり顧客として潜り込むこともあります。

店内では、一例として次のような項目がチェックされます。

  • 従業員の人数
  • お店の面積
  • 座席の配置や数
  • メニューの内容
  • 平均的な客単価
  • 伝票などの使用状況
  • 混雑具合
  • 顧客の年齢層
  • 顧客の男女比率
  • 会計時にどのようなレジを使用しているのか
  • どの店員がレジを打っているのか など

こういった客入り状況や客単価などから、1日にどれくらいの売上が発生しているかをある程度推測で計算します。そして、申告書に記載された売上高と突き合わせ、乖離がないかが確認されます。

また、国税調査官自身が事前にお客さんとして来店し、飲食した分の金額が正しく計上されているかについても税務調査時にはチェックされます。

これによって、普段売上を除外していたりするとバレて数千万円以上の高額な追加納税を行う羽目になります。

無予告の税務調査が行われる

飲食店の税務調査では、事前に通知がなく、突然に無予告の調査が行われることがあります。これは、現金商売である飲食店の場合、調査を事前に通知された場合に、売上金額を操作できてしまう可能性があるためです。そのため、無予告の調査が行われることがあります。

まじめに経営されている方にとってはたまったものではありませんね。

飲食店は、銀行取引と異なり現金によるお金の流れが記録されにくいため、不正計上が横行しやすいという特徴があります。

まじめに経営していくならきちんと売上が漏れないような体制を整えることはもちろん重要です。正確な記録を残すためには、売上についてクレジットカード決済を導入して現金をなるべく使わないようにしたり、従業員による横領をなくすため、売上台帳や現金出納帳の作成、レシートや領収書の保存、経費の領収書の確認、従業員の勤怠管理などが必要です。税務署の調査に備えて、経費計上の正確性や適正性を確認し、適切な対応を心がけましょう。

飲食店の税務調査で確認される3つのポイント

飲食店が税務調査を受ける際は、事前の予告なく突然に税務調査が入ることもあり、また、店の中や外観を調べられて不正を見つけられることが多いです。

そのように、税務調査と聞くだけで不安になるかもしれません。

ただし、売り上げ等を正しく記録したりプライベートの支払いを経費にするなど悪質な行為を行っていなければ税務調査が入ってもそんなに心配はありません。

その観点で、飲食店の税務調査でよく確認される次の3つのポイントを紹介します。

  • 売上を漏れなく計上しているか
  • 架空経費を計上していないか
  • お酒など棚卸の在庫管理ができているか

売上を漏れなく計上しているか

飲食店の税務調査では、売上の管理に特に細かく見られます。

特に飲食店は現金商売が多い業種ですから、売上を抜いたりせずきちんと漏れなく計上されているか国税調査官もしっかりと見ています。

税務調査では、伝票や売上票と帳簿の整合性を確認し、売上高が過少に申告されていないか、計上金額に誤りがないかを確認します。また、レジの中にある実際の現金残高と帳簿上の現金残高に差異が無いかなどチェックされます。もし現金残高にズレがあれば売上を抜いている可能性があると税務署から疑いをかけられます。

現金商売だとまじめにやっていても現金管理が大変ですが、税務調査や横領リスクを考えると、現金管理は毎日きちんと行うことをおすすめします。

架空経費を計上していないか

当然の話しですが、払っていない外注費や給料を経費として計上して所得税額を圧迫してはいけません。

悪質な飲食店経営者は、雇用していない従業員の給料を計上して所得を減らしている方も存在します。

税務調査では、このような悪質な行為がないか、給料(人件費)の計上や外注費などについて細かくチェックがなされます。たとえば、源泉徴収票や履歴書、タイムカード、シフト表などの書類から本当に働いていたのか証明しなければなりません。そのため、従業員の雇用に関する書類など書類整備が重要です。

お酒など棚卸の在庫管理ができているか

飲食店経営者の中には、年末付近に高額なお酒などを仕入れて所得を不正に減らそうとする方もいます。

しかし、お酒や食材は購入時の経費になるわけではありません。お客さんに提供する際に経費として計上されます。

そのため、在庫管理がきちんとされているか税務調査で目視でも確認されます。

まだ売れていないお酒なども経費として計上していた場合、所得を不正に減らしていると判断されます。これは、そもそも「知らなくて合法だと思ってやっていた」という方もいますので、注意してください。

飲食店の税務調査は秋田の税務調査レスキューへ

飲食店は、店内や店外の状況などの現地視察が実際の税務調査の前に行われることも珍しくありません。

また、飲食店は現金取引が多いため、調査が行われる前までに売上を不正に操作される可能性を防ぐために事前の予告なく突然に税務調査が入ることも多くある、税務調査の対象として狙われやすい業種です。

税務調査は、いつ行われるかわからないため、常に正確な記録をつけることが重要です。

売上や在庫を正確に管理し、プライベートの支払いを経費に計上してはいけません。

一度税務調査で処罰されると、1,000万円以上の追徴税額など事業で立ち直れないレベルの打撃を受けることになります。

ただし、もし今後マジメに改心されるということであればわたしたち秋田の税務調査レスキューがあなたを全力で守ります。

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秋田の税務調査レスキュー(秋田県秋田市の税理士)

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  • この記事を書いた人

税理士 / 坂根 崇真(秋田税理士事務所)

【肩書】 秋田税理士事務所 代表税理士、㈳全国第三者承継推進協会 理事、㈱坂根ホールディングス代表取締役 【著書】 会社を立ち上げる方法と7つの注意点 相続実務のツボとコツがゼッタイにわかる本 (出版社:秀和システム) 【メディア実績】 Yahoo!ニュース、livedoor ニュース、Smart News、幻冬舎GOLD ONLINE 、現代ビジネス ほか

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