
結論から言うと、風俗嬢のうち何%が確定申告していないのかを示す、信頼できる公的統計は確認できません。
インターネット上には「ほとんど申告していない」「数%しか申告していない」「最近は申告する人が増えた」など、さまざまな説明があります。
しかし、その数字について、
- 誰を風俗嬢として数えたのか
- 何人に調査したのか
- いつ、どの地域で調べたのか
- 本業・副業・短期勤務を含むのか
- 所得税の確定申告が不要な人をどう扱ったのか
が明らかでなければ、業界全体の割合として信用することはできません。
また、税務調査を受けた風俗業者の申告漏れ割合と、風俗嬢全体の無申告率は別の数字です。調査対象となった人の結果を、風俗嬢全員の確定申告率へ置き換えることもできません。
周りの女の子が確定申告しているかではなく、自分の収入、経費、働き方、昼職の有無などから申告の必要性を判断してください。
この記事の結論
- 風俗嬢の正確な無申告率を示す公的統計は確認できない
- 税務調査での申告漏れ割合は、業界全体の無申告率ではない
- 友人や同僚が申告していなくても、自分の申告義務はなくならない
- お店で税金を引かれていても、確定申告が終わったとは限らない
- 現金手渡し、日払い、源氏名でも、申告不要にはならない
- 税金を抑えたいなら、無申告ではなく経費・控除を正しく確認する
- 何年も申告していない場合は、税務署から連絡が来る前に進める
この記事では、新宿風俗確定申告センターの税理士、坂根崇真が、風俗嬢・ソープ嬢・デリヘル嬢などで確定申告していない人の割合と、自分に申告が必要かを判断する方法を解説します。
無申告が税務署に分かる原因や、過去分の申告を進める手順を知りたい方は「水商売で確定申告していない場合の対処法」をご確認ください。
\周りが申告していないため、そのままにしてきた方へ/
何年分、どのお店で、どのように報酬を受け取っていたか分からない状態でも構いません。
確定申告そのものを任せたい方は、新宿風俗確定申告センターへ今までお悩みをお聞かせください。
風俗嬢で確定申告していない人の割合は分からない
国税庁は、所得税の確定申告者数や所得区分、税務調査、無申告者に対する調査などの統計を公表しています。
しかし、これらの統計から「全国の風俗嬢のうち何割が確定申告していないか」を直接計算することはできません。
割合を求めるには、少なくとも次の2つが必要です。
- 風俗で働く女性キャスト全体の人数
- そのうち確定申告が必要なのに申告していない人数
ところが、風俗嬢には、ソープ、デリヘル、箱ヘル、ホテヘル、ピンサロ、イメクラなどさまざまな業種があります。
本業の方もいれば、昼職と掛け持ちしている方、短期間だけ体入した方、複数地域へ出稼ぎした方もいます。店舗との契約や報酬の処理も同じではありません。
こうした人を漏れなく数えたうえで、確定申告の要否と提出状況まで確認した公的な職種別調査がなければ、正確な無申告率は出せません。
「風俗嬢の○割が無申告」という根拠不明の数字を、自分が申告しなくてよい理由にしないでください。
税務調査の「申告漏れ割合」と無申告率は違う
風俗やキャバクラについて、税務調査で申告漏れ所得が大きかったという国税当局の資料が公表されることがあります。
このような数字は、風俗・夜職周辺で実際に税務調査や確認が行われていることを知る材料にはなります。
一方で、次の数字はそれぞれ意味が異なります。
| 数字 | 何を表すか | 読み取れないこと |
|---|---|---|
| 確定申告者数 | 申告書を提出した人の数 | 風俗嬢全体のうち何割か |
| 無申告者への調査件数 | 税務当局が無申告者へ行った調査等 | 無申告者全体の人数 |
| 1件当たりの申告漏れ所得 | 調査対象で確認された申告漏れ所得の平均等 | 業界全員の平均所得・無申告率 |
| 調査対象の申告漏れ割合 | 調査した対象の所得に占める申告漏れ等 | 風俗嬢のうち申告していない人の割合 |
税務調査は、風俗嬢全員を無作為に選んで行うアンケートではありません。調査必要度などを踏まえて対象が選ばれるため、その結果を業界全体へ当てはめることはできません。
また、公表資料の「風俗業」には、女性キャスト本人だけでなく、風俗関連事業を営む個人が含まれる場合があります。
税務調査の数字から「風俗嬢の9割が無申告」などと結論付けるのは誤りです。
「周りも確定申告していない」は判断材料にならない
同じお店のキャストへ聞いても、「私は確定申告している」と正直に話すとは限りません。
そもそも、ほかのキャストと自分では次の条件が違います。
- 年間の報酬額
- 仕事のために支払った必要経費
- 風俗が本業か副業か
- 昼職で年末調整を受けているか
- 扶養している家族や所得控除
- お店で実際に源泉徴収された金額
- 風俗以外の所得
同じ店舗で、同じくらい出勤している二人でも、年間所得やほかの仕事、経費、控除によって申告の要否や税額が変わります。
「先輩がしていないと言っていた」「店長にみんなしていないと言われた」という情報だけでは、自分の申告義務を判断できません。
何年も何も言われていない人がいても安全とは限らない
無申告のまま数年過ごしていて、まだ税務署から連絡を受けていない人もいるかもしれません。
しかし、今まで連絡がなかったことと、今後も確認されないことは同じではありません。
店舗への税務調査や支払記録の確認などをきっかけに、退店後や数年後にキャスト側の申告状況を確認される可能性もあります。
「知り合いが5年間何も言われていないから、自分も大丈夫」という判断はできません。
お店に「確定申告しなくてよい」と言われても決まらない
お店から、次のような説明を受けることがあります。
- うちは税金を引いているから申告しなくてよい
- お店でまとめて処理している
- 現金だから税務署には分からない
- 支払調書を出していないから大丈夫
- ほかの女の子も申告していない
お店からこのように言われても、女性キャスト本人の確定申告が不要になるとは限りません。
お店が行う源泉徴収や支払調書の提出と、キャスト本人が1年間の所得を計算して行う確定申告は別の手続です。
また、「お店がまとめて申告している」という説明が、店舗側の経理処理を指しているのか、本人の所得税申告を指しているのか分からないこともあります。
キャスト本人の名前で確定申告書が提出され、年末調整や納税まで完了しているのかを確認しないまま、「店がやっているから大丈夫」と判断しないでください。
給料から10%引かれていても確定申告は終わっていない
風俗や水商売では、報酬から「税金」「源泉」「所得税」「税・厚生費」などの名目で金額を差し引かれていることがあります。
しかし、毎回10%ほど引かれているだけで、1年間の確定申告が終わったことにはなりません。
源泉徴収は、所得税をあらかじめ差し引く仕組みです。確定申告では、年間の売上、必要経費、所得控除などから本来の所得税を計算し、実際に源泉徴収された税額と精算します。
その結果、
- 追加で所得税を納める
- すでに引かれた税金の一部が還付される
- 追加納税も還付もほとんどない
といった可能性があります。
また、「税・厚生費10%」の全額が、税務署へ納付された源泉所得税とは限りません。店舗雑費などが混ざっていないか、明細や店舗の説明を確認します。
現実には、過去の店舗へすべての源泉徴収計算をやり直してもらうことが難しいケースもあります。その場合は、キャスト側に残っている資料から、実際に源泉徴収された金額を確認し、確定申告へ反映することを検討します。
源泉徴収については「水商売・風俗の源泉徴収」をご確認ください。
現金手渡し・日払い・源氏名なら確定申告しなくても分からない?
報酬を現金手渡しや日払いで受け取り、源氏名で働いていても、それだけで税務署に分からなくなるわけではありません。
店舗側には、次のような資料やデータが残っている可能性があります。
- 本人確認資料
- キャスト名簿
- 出勤表
- 予約・接客記録
- 報酬台帳や精算明細
- 現金の支払記録
- 銀行振込記録
- 店舗システムのデータ
自分が支払調書を受け取っていないことや、報酬を銀行へ入れていないことだけで、店舗側にも記録がないとは判断できません。
現金を受け取った日にそのまま生活費として使っても、仕事の報酬であることは変わりません。
現金手渡しについては「夜職・水商売の給料手渡しと税金」をご確認ください。
自分に確定申告が必要か確認する5項目
確定申告していない人の割合を調べるより、まず次の5項目を確認してください。
- お店から受け取ったお金は給与か報酬か
- 1年間の報酬総額はいくらか
- 必要経費を差し引いた所得はいくらか
- 昼職やほかの所得があるか
- 源泉徴収・年末調整・過去の申告がどうなっているか
風俗店から報酬を受け取る女性キャスト
風俗店から給与ではなく報酬としてお金を受け取っている場合は、自分で年間の売上と必要経費を整理し、確定申告が必要になるケースが多いです。
普段「給料」と呼んでいても、税務上の給与とは限りません。源泉徴収票が交付され、店舗で年末調整が行われているのか、報酬明細や支払調書が交付されているのかなどを確認します。
昼職と風俗を掛け持ちしている女性キャスト
昼職の会社で年末調整を受けていても、風俗の報酬まで年末調整されるわけではありません。
いわゆる「副業20万円以下」の話も、すべての人・すべての税金にそのまま使えるルールではありません。所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合があります。
昼職との掛け持ちは「昼職と夜職の掛け持ち・確定申告」をご確認ください。
ソープやデリヘルを短期間で辞めた女性キャスト
体入だけ、1か月だけ、出稼ぎだけでも、受け取った報酬が自動的になくなるわけではありません。
同じ年に別の店舗でも働いていれば、その収入も合わせて確認します。「短期間だから申告不要」と日数だけで判断しないでください。
税金を少なくしたいなら無申告ではなく経費・控除を確認する
風俗嬢で確定申告していない人の割合を調べる方の中には、「申告すると高額な税金を払うことになるのでは」と不安な方もいるでしょう。
しかし、確定申告をしなければ税金が正当に安くなるわけではありません。
税金を払い過ぎないためには、次の内容を確認します。
- 店舗から差し引かれる前の報酬総額
- 実際に源泉徴収された所得税
- 仕事専用の衣装・下着・撮影費用
- 業務上必要な交通費・出稼ぎ費用
- 仕事で使った通信費等の事業利用分
- 社会保険料、生命保険料、医療費等の所得控除
- 青色申告を利用できる場合の要件
必要経費や所得控除を漏らせば、本来より多く税金を計算してしまう可能性があります。
一方、美容代、家賃、旅行代などを根拠なく全額経費へ入れれば、税務署から否認される可能性があります。
売上を隠すのではなく、仕事のために支払った費用と利用できる控除を根拠に基づいて反映することが、正しい意味で税金を抑える方法です。
経費については「風俗嬢の経費になるもの・ならないもの」をご確認ください。
何年も確定申告していない場合はどうする?
今から申告しようと考えたものの、過去数年分の明細や領収書が残っていない方もいます。
その場合も、資料がないことを理由に申告を諦めるのではなく、次のものを年ごと・店舗ごとに確認します。
- 報酬明細や支払調書
- 銀行口座の入出金履歴
- 店舗とのLINEやメッセージ
- 写メ日記、出勤表、予約履歴
- 当時の報酬表
- 自分で付けていた売上メモ
- カード明細、通販履歴、交通履歴
支払調書や報酬明細がない部分も、ほかの資料から確認できる場合があります。
ただし、「月に100万円くらいだった」「経費は売上の半分くらい」といった記憶だけで数字を作らないでください。
申告していない年、勤務店舗、残っている資料、不明な期間を分けて整理します。
過去分の売上が分からない方は「風俗嬢の過去分確定申告」をご確認ください。
\周りも申告していないからと、何年もそのままにしてきた方へ/
明細なし・現金日払い・複数店舗でも、現在残っている資料から確認できる可能性があります。
過去分を含めて確定申告を任せたい方は、新宿風俗確定申告センターへ今までお悩みをお聞かせください。
このようなお悩みが寄せられます
新宿風俗確定申告センターには、確定申告していない女性キャストから、次のようなお悩みが寄せられます。
確定申告していない女性キャストのお悩み
- お店の女の子が誰も申告していないと言っている
- お店から税金を引いているから大丈夫と言われた
- ソープの出稼ぎ先が多く、年間売上が分からない
- 現金をそのまま生活費に使い、記録していない
- 何年も無申告で、今から申告すると税金が怖い
- 明細も領収書もなく、申告できないと思っている
- 税務署からお尋ねの手紙が届いた
このような場合、まず「周りがどうしているか」ではなく、自分が申告していない年と店舗を確認します。
そのうえで、報酬総額、実際の源泉所得税、店舗控除、必要経費、所得控除を年ごとに整理します。
資料を完璧にしてから問い合わせる必要はありません。現在ある資料と、分からないことをそのまま伝えてください。
風俗嬢の無申告は新宿風俗確定申告センターへ
新宿風俗確定申告センターでは、風俗・水商売で報酬を得る女性キャストの確定申告に対応しています。
確定申告の方法を説明するだけではなく、現在残っている資料を確認し、売上・経費・源泉所得税等を整理して、申告書の作成から税務署への提出まで進めます。
特に、次のような方は確定申告そのものをご依頼ください。
- 今まで一度も確定申告していない
- 何年分が無申告か分からない
- 現金日払いで手取り額しか記録していない
- 支払調書や明細をもらっていない
- 複数店舗・出稼ぎ先の売上が混ざっている
- 税金と店舗雑費の内訳が分からない
- 税務署から手紙や電話が来ている
風俗嬢の確定申告率が何%かを調べ続けても、自分の無申告は解消されません。
「みんなしていないから」ではなく、自分の収入と資料を確認し、必要な申告を終わらせることが大切です。
\確定申告していない状態を終わらせたい方へ/
申告していない年、勤務店舗、現在残っている資料から確認します。
確定申告そのものを任せたい方は、新宿風俗確定申告センターへ今までお悩みをお聞かせください。
風俗嬢で確定申告していない人の割合についてよくある質問
風俗嬢の何割が確定申告していませんか?
風俗嬢のうち何割が確定申告していないかを示す、信頼できる公的統計は確認できません。根拠や調査方法が明らかでない割合を、自分が申告しなくてよい理由にしないでください。
風俗嬢の9割が無申告という話は本当ですか?
その数字の調査対象・母数・時期等が示されていなければ、業界全体の無申告率とは判断できません。税務調査対象者の申告漏れ割合を、風俗嬢全体の無申告率と読み替えないようにしてください。
同じお店の女の子が誰も申告していません
ほかのキャストが申告しているかどうかは、自分の申告義務を決めません。年間所得、昼職、経費、源泉徴収等、自分の状況から判断します。
店長に確定申告しなくてよいと言われました
お店の説明だけで、本人の申告義務がなくなるわけではありません。お店の経理や源泉徴収と、キャスト本人の確定申告は別に確認します。
毎回10%引かれていれば申告済みですか?
いいえ。10%程度引かれていても、源泉徴収という税金の前払いである可能性があります。また、厚生費や店舗雑費が混ざっていることもあります。実際の源泉所得税を確認し、年間の確定申告で精算します。
現金手渡しなら確定申告しなくても分かりませんか?
現金手渡しだけを理由に、税務署に分からないとは判断できません。店舗側の報酬台帳、出勤記録、予約データなどから確認される可能性があります。
源氏名で働いていれば本人を特定されませんか?
店舗には本人確認資料や連絡先、振込口座等が残っている可能性があります。源氏名で働いていることだけで、本人確認ができなくなるとは限りません。
1年だけ働いた場合も確定申告が必要ですか?
勤務年数だけでは決まりません。給与か報酬か、年間所得、ほかの所得、年末調整等から判断します。短期勤務でも申告が必要になる場合があります。
何年も無申告ですが、今から確定申告できますか?
今からでも、申告していない年を確認して期限後申告を進めます。明細がない場合も、銀行履歴、LINE、出勤表、写メ日記等から確認できる可能性があります。
申告すると税金が必ず高額になりますか?
税額は、売上だけでなく必要経費、所得控除、実際の源泉所得税等によって変わります。源泉徴収額によっては還付になる年もあります。まず年ごとに計算する必要があります。
まとめ|確定申告していない人の割合より自分の状況を確認する
風俗嬢で確定申告していない人が何割いるのかを示す、信頼できる公的統計は確認できません。
税務調査を受けた風俗業者の申告漏れ割合、無申告者への調査件数、所得税の確定申告者数は、それぞれ意味が異なります。
これらから「風俗嬢の○割が無申告」と結論付けることはできません。
また、周りのキャストが申告していない、お店に不要と言われた、給料から10%引かれているといった事情だけで、自分の確定申告が不要になるわけではありません。
自分について、次の内容を確認してください。
- 申告していない年
- 勤務した店舗と期間
- 報酬総額と手取り額
- 実際に源泉徴収された金額
- 必要経費と所得控除
- 昼職やほかの所得
確定申告の必要性や全体の手順は「風俗の確定申告のやり方」をご確認ください。
\「周りもしていない」と申告を後回しにしてきた方へ/
明細なし・現金日払い・複数店舗・過去の無申告も、現在残っている資料から確認します。
