風俗嬢

ファッションヘルス(箱ヘル)嬢の確定申告|日払い・バック・雑費を税理士が解説

坂根 崇真

新宿風俗確定申告センター代表税理士(登録番号133046号)。
年間400件以上の税務相談に対応。
風俗・夜職の確定申告をはじめ、現金日払い、明細なし、過去の無申告、税務調査にも、現在残っている資料から対応します。

悩む女性
ファッションヘルス、いわゆる箱ヘルで働いています。報酬は毎日現金でもらい、コースバックや指名料から雑費10%、部屋代、税金などを引かれています。確定申告では、持ち帰った手取りだけを売上にすればよいですか?明細を出してくれない日もあります。

結論から言うと、ファッションヘルス(箱ヘル)で継続的に報酬を得ている場合は、確定申告が必要になるケースが多いです。確定申告では、毎日持ち帰った現金の手取りだけではなく、コースバック、本指名・ネット指名、延長・オプション、保証等を含む控除前の報酬を確認します。

ただし、お客様が店舗へ支払った料金の全額が、そのままファッションヘルス嬢本人の売上になるとは限りません。

店舗との契約上、自分にいくらの報酬が発生し、そこから店舗雑費、部屋代・リネン代、源泉所得税等がどのように差し引かれているかを分けて整理する必要があります。

特に注意したいのが、「雑費10%」「税金10%」など、控除の名称や内訳が分からないまま手取りだけを記録しているケースです。

この記事のポイント

  • ファッションヘルスの現金日払いも申告対象になる
  • お客様が店舗へ支払った総額と本人の売上は必ずしも同じではない
  • 手取りではなく本人に発生した控除前の報酬を確認する
  • 本指名・ネット指名・延長・オプション・保証・チップも確認する
  • 雑費10%、部屋代、リネン代は内訳と本人負担額を確認する
  • 「税金10%」が本当に源泉所得税なのか資料で確認する
  • 店舗負担の衣装・備品・検査代を本人の経費にしない
  • 明細がなくても予約履歴、写メ日記、LINE等から売上を整理する
  • 過去に申告していない年があれば年ごとに確認する

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この記事では、新宿風俗確定申告センターの税理士、坂根崇真が解説します。

確定申告が必要になる基準、申告書の作り方、青色申告、住民税等の基本については「風俗嬢の確定申告のやり方」をご確認ください。

この記事では一般的な確定申告の説明を繰り返さず、店舗内の個室で接客するファッションヘルス・箱ヘル特有のコースバック、指名料、部屋代・リネン代、店舗雑費、現金日払い、明細がない場合の整理を中心に解説します。

ファッションヘルス嬢も確定申告が必要?

はい。ファッションヘルスで得た報酬について所得が生じている場合は、働き方、年間所得、ほかの収入等によって確定申告が必要になります。

現金日払いであること、源氏名で働いていること、店舗から支払調書をもらっていないことを理由に、申告対象から外れるわけではありません。

最初に、店舗から受け取るお金が給与なのか、業務委託等の報酬なのかを確認します。

働き方 確認すること
店舗と雇用契約を結んでいる 給与明細、源泉徴収票、年末調整の有無
業務委託として報酬を受け取っている 年間の控除前報酬、必要経費、源泉所得税
契約書を受け取っていない 報酬表、精算方法、出勤管理、店舗との実際の関係
会社員が副業で働いている 本業の給与、箱ヘルの所得、ほかの副業、住民税
複数店舗を掛け持ち・移籍している すべての店舗の収入と必要経費

普段「給料」と呼んでいても、税務上の給与所得とは限りません。契約書に「業務委託」と書かれていても、その名称だけで所得区分が決まるわけでもありません。

給与、事業所得、雑所得の判断については「夜職は事業所得・雑所得どっち?」をご確認ください。

ファッションヘルス・箱ヘル・ホテヘル・デリヘルの違い

ファッションヘルスと箱ヘルは、一般に店舗内の個室でサービスを行う業態を指します。受付後に近隣ホテルへ移動するホテヘルや、ホテル・自宅等へ派遣されるデリヘルとは、発生しやすい費用が異なります。

業態 主な接客場所 確定申告で特に確認するもの
ファッションヘルス・箱ヘル 店舗内の個室 店舗内の部屋代、リネン代、備品代、店舗雑費
ホテヘル 受付所周辺のホテル・レンタルルーム ホテル代、受付所とホテル間の移動、立替精算
デリヘル ホテル・お客様の自宅等 送迎代、派遣先への移動、交通費等
ソープランド 浴場を備えた店舗内 部屋代、雑費、店舗との精算方法等

店舗名に「ヘルス」と付いているだけで判断せず、実際の接客場所と精算方法を確認してください。

ホテヘルについては「ホテヘル嬢の確定申告」、デリヘルについては「デリヘル嬢の確定申告」、ソープについては「ソープ嬢の確定申告」をご確認ください。

箱ヘルはホテル代より店舗内の部屋代・リネン代を確認する

通常のファッションヘルス・箱ヘルは店舗内の個室で接客するため、ホテヘルのような近隣ホテル代やホテルまでの移動費より、店舗内の部屋代、タオル・リネン代、備品代等の控除を重点的に確認します。

店内で接客したにもかかわらず、精算票に「ホテル代」「送迎代」等が記載されている場合は、名称だけで経費にせず、その日にどのサービスを利用し、誰が最終的に負担したのかを確認してください。

同じ店舗が箱ヘルとホテヘルを併設している場合や、日によって別業態でも勤務する場合は、接客場所ごとに発生した費用を分けて記録します。

ホテヘルで使ったホテル代を箱ヘルの経費へ重複して入れたり、店舗が負担した部屋・備品の費用を本人の経費にしたりしないことが重要です。

ファッションヘルスではどの金額を売上にする?

業務委託等として働くファッションヘルス嬢の売上は、まず店舗との契約上、自分に報酬として発生したコースバック、本指名・ネット指名、延長・オプション等の控除前金額を確認します。

お客様が店舗へ支払った総額と、キャスト本人に発生する報酬は同じとは限りません。

収入項目 確定申告で確認すること
コースバック コース時間ごとに本人へ発生する控除前報酬
本指名バック 本指名料のうち本人に帰属する金額
ネット指名・写真指名バック 新規予約等の指名によって本人に発生する金額
延長バック 延長によって追加で本人へ発生した報酬
オプションバック オプション料金のうち本人に帰属する金額
最低保証・待機保証・出勤手当 条件を満たして店舗から支払われた金額
キャンセルバック 予約取消し等により本人へ支払われた金額
ランキング・皆勤等の賞金 仕事に関連して店舗から受け取った金額
お客様から直接受け取ったチップ 店舗の精算を通していない現金等も含めて確認

たとえば、お客様が3万円を店舗へ支払っても、本人との契約上のコースバック等が1万8,000円であれば、まず本人に発生した1万8,000円を確認します。

反対に、本人がお客様から料金全額を直接受け取り、その中から店舗取り分や部屋代を支払う契約であれば、料金全額と店舗への支払いを分けて処理する場合があります。

「ファッションヘルスだからこの金額」と一律に決めず、店舗が販売主体なのか、本人が料金を受け取って店舗へ利用料等を支払う契約なのかを確認してください。

現金日払いの手取りだけを売上にしない

店舗雑費、部屋代、リネン代、源泉所得税等が報酬から差し引かれている場合、現金で受け取った手取りだけでは本来の売上が分かりません。

たとえば、1日の精算が次の内容だったとします。

精算項目 金額例
お客様が店舗へ支払った料金 30,000円
本人のコースバック 15,000円
本人の本指名バック 2,000円
本人のオプションバック 3,000円
本人の控除前報酬 20,000円
「税金」と記載された控除 ▲2,000円
店舗雑費 ▲1,000円
部屋代・リネン代 ▲500円
現金で受け取った手取り 16,500円

この例では、お客様が支払った3万円でも、手取りの1万6,500円でもなく、まず本人に発生した控除前報酬2万円を確認します。

2,000円が実際に源泉徴収された所得税であれば、必要経費ではなく、前払いした所得税として確定申告へ反映します。

店舗雑費1,000円と部屋代・リネン代500円は、控除前の2万円を売上にしており、本人が実際に負担した業務上の費用であることを確認できる場合に必要経費を検討します。

手取り1万6,500円だけを売上にしたうえで、雑費や部屋代をさらに経費にすると、同じ費用を二重に差し引くことになります。

一方、契約上、最初から控除後の金額だけが本人の報酬であり、部屋代等を本人が負担していない場合まで、機械的に売上と経費を両建てするものではありません。報酬表、精算票、店舗との取り決めを確認してください。

雑費10%・部屋代・リネン代は経費になる?

ファッションヘルスの報酬から引かれる雑費、部屋代、リネン代等は、控除前報酬を売上にしており、本人が業務上の費用として実際に負担したことを確認できる場合に必要経費を検討します。

「雑費」という名称だけでは、何のために引かれた金額なのか分かりません。

店舗からの控除 確認すること
一律10%の店舗雑費 計算の基礎、内訳、控除前報酬を売上にしているか
部屋代・ルーム代 店舗内の個室利用について本人が負担する契約か
タオル・リネン代 接客ごとの使用料や洗濯代として本人が負担した金額か
備品・消耗品代 店舗が用意した業務用品について本人負担があるか
写真・広告・掲載料 プロフィール撮影や店舗サイト掲載の本人負担額か
性病検査代 検査日、本人負担額、店舗からの精算の有無
遅刻・当日欠勤等のペナルティ 理由、契約内容、法的性質を個別に確認
寮費・店泊代 仕事上の費用と私生活上の住居費を分けて確認

店舗へ「雑費は何に対する金額ですか」と確認できる場合は、LINE等で回答を残しておきましょう。明細をもらえない場合も、日付、控除前報酬、雑費の計算率、実際の控除額を記録してください。

店舗雑費については「風俗嬢の雑費は経費になる?」もご確認ください。

「税金10%」は本当に源泉所得税?

報酬から10%前後が引かれていても、その金額が必ず源泉所得税とは限りません。店舗独自の雑費、手数料、消費税等の調整額を「税金」と呼んでいる可能性もあるため、資料で確認します。

確認資料 確認できること
毎日の精算票 控除前報酬、税金、雑費、手取りの内訳
店舗の年間集計 年間支払額と年間の源泉所得税額
支払調書 支払金額と源泉徴収税額の記載
給与の源泉徴収票 給与として処理されている場合の給与額・源泉所得税・年末調整
契約書・報酬表 控除項目、報酬計算、消費税等の取扱い
店舗とのLINE 「税金」と呼ばれている控除の説明

源泉所得税は、必要経費ではありません。確定申告で1年間の所得税を計算するときに、すでに前払いした税金として差し引きます。

また、支払調書は給与の源泉徴収票とは異なり、必ず本人へ交付される書類ではありません。支払調書が届かない場合でも、精算票や店舗の年間集計等から確認できることがあります。

実際には源泉徴収されていない金額を、推測で源泉所得税として確定申告書へ入力しないでください。

詳しくは「水商売・風俗で源泉徴収されている?」をご確認ください。

最低保証・待機保証・賞金・チップも収入になる

接客人数に応じたコースバックだけでなく、最低保証、待機保証、出勤手当、皆勤賞、ランキング賞金、お客様から直接受け取ったチップ等も、仕事に関連して受け取った金額として確認します。

たとえば、月のコースバックが60万円でも、保証5万円、皆勤賞2万円、直接受け取ったチップ3万円があれば、コースバックだけを年間売上にすることはできません。

店舗の精算画面に反映されないチップや個人間送金は、本人しか把握できないことがあります。受け取った日、金額、現金・送金等の方法を自分で記録してください。

一方、店舗が用意した制服や備品を借りただけの場合、その物の価格を本人の収入に加えるわけではありません。現金以外の利益について判断が必要な場合は、契約内容と実際の負担関係を確認します。

ファッションヘルス嬢の経費として確認できるもの

ファッションヘルスの売上を得るために本人が実際に負担し、店舗等から精算されていない支出は、仕事との関係を確認したうえで必要経費を検討します。

支出 確認すること
店舗雑費・部屋代・リネン代 控除前報酬との関係と本人の実際の負担額
仕事専用の衣装・下着 店舗貸与ではなく、自腹で購入した仕事専用品か
接客用の消耗品・衛生用品 店舗から支給されず、仕事のために本人が用意したものか
性感染症検査代 店舗勤務の条件等として本人が負担した検査か
プロフィール撮影・仕事用ヘアメイク 店舗ページ等の集客用撮影に直接関係する支出か
名刺・写真・販促用品 本指名獲得等のために本人が負担したものか
店舗への交通費 店舗から支給・精算されていない仕事上の移動か
深夜のタクシー代 出勤・退勤との関係、日時、出発地、到着地
スマホ・通信費 店舗連絡、予約確認、写メ日記等の業務使用分
仕事用ロッカー・保管用品 衣装や仕事道具の保管に使用した本人負担分
税理士費用 ファッションヘルスの記帳・確定申告等に関する費用

「領収書があるか」だけでなく、誰が最終的に費用を負担したか、ファッションヘルスの売上とどのように関係するかを確認します。

経費全般については「風俗嬢の経費になるもの・ならないもの」をご確認ください。

美容院・ネイル・脱毛・化粧品はすべて経費になる?

ファッションヘルスで見た目や清潔感が重視されるとしても、美容院、ネイル、脱毛、化粧品等が自動的に全額経費になるわけではありません。

これらの支出は仕事に役立つ一方で、私生活にも効果が及ぶためです。

支出 注意点
美容院・ネイル・まつげ 日常生活でも必要な美容支出との区別を確認
脱毛・美容医療・整形 身体そのものへの私的効果が大きいため慎重に判断
化粧品・スキンケア 仕事専用か、私生活でも継続して使うものかを確認
普段使いできる下着・洋服 仕事でも着るという理由だけで全額計上しない
ピル・一般的な診療費 個人的な医療費との区別が必要。医療費控除も別途確認
食事代・サプリメント 通常の生活費や健康維持費は原則として家事費

プロフィール撮影の当日に撮影用として依頼したヘアメイクと、普段から通っている美容院代では、仕事との直接的な関係が異なります。

「ファッションヘルス嬢は美容が仕事だから」という一言だけで、私生活の美容支出をすべて経費にするのは避けてください。

店舗が負担した衣装・備品・検査代を二重計上しない

店舗が用意した衣装、タオル、衛生用品、検査代等について、本人が最終的に負担していない金額は本人の必要経費にはできません。

負担方法 本人側の確認
店舗が全額負担 本人の必要経費にはしない
店舗から無償で貸与 購入していないため本人の経費にはしない
本人が立て替え、後から全額精算 最終的な本人負担がなければ二重計上しない
報酬から費用を控除 控除前報酬と実際に控除された費用を分けて確認
本人が自腹で購入し精算なし 仕事との関係から必要経費を検討

自分で購入した領収書を持っていても、後から店舗から全額を受け取っていれば、本人が最終的に負担した経費ではありません。

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報酬明細がなくてもファッションヘルスの売上を整理する

店舗から報酬明細や支払調書をもらえない場合でも、現在残っている予約履歴、出勤記録、写メ日記、LINE、報酬表等を照合して年間売上を整理します。

現金日払いは銀行振込と異なり、通帳だけでは年間収入が分かりません。明細がないからといって、売上をゼロにすることもできません。

残っている資料 確認できること
店舗とのLINE 出勤日、予約、コース、報酬、控除内容
予約管理画面 接客日時、コース、本指名、ネット指名、オプション
写メ日記・プロフィールページ 在籍期間、出勤日、予約満了、ランキング等
スマホのカレンダー 出勤日、接客人数、勤務店舗
当時の報酬表 コース別バック、指名・延長・オプションの金額
自分の売上メモ 日付、控除前報酬、雑費、税金、手取り
銀行への現金入金 受け取った現金を入金していた場合の補助資料
交通系IC・配車アプリ 出勤日、店舗への移動、深夜の帰宅
領収書・カード・通販履歴 本人が負担した仕事上の支出

一つの資料だけで断定するのではなく、たとえば「写メ日記の出勤日」「予約画面の人数」「当時のバック表」「その日の手取りメモ」を日付ごとに照合します。

毎日のメモには手取り以外も残す

今後の報酬は、少なくとも次の項目を日ごとに記録してください。

日付 控除前報酬 控除 手取り
9月1日 コース30,000円
本指名2,000円
税金等3,200円
雑費1,600円
リネン800円
26,400円
9月2日 コース18,000円
オプション3,000円
税金等2,100円
雑費1,050円
リネン500円
17,350円

可能であれば、店舗名、接客人数、コース、本指名・ネット指名、延長、オプション、保証、チップも分けてください。

「今日は2万6,400円もらった」という手取りだけの記録より、控除前報酬と差引項目まで残した方が年間売上を正確に計算できます。

領収書がない場合は「風俗嬢・デリヘル勤務で領収書がない場合」、過去の売上が分からない場合は「風俗嬢の過去分確定申告|明細なし・売上不明の場合」もご確認ください。

公開相談をもとにした事例|雑費10%を税金だと思っていた

風俗勤務に関する公開相談では、現金報酬から毎回10%を引かれ、控除前金額へ源氏名でサインしているものの、明細がなく、その10%が雑費か源泉所得税か分からないという悩みが確認できます。

公開相談をもとに一部変更した事例

以下は、Yahoo!知恵袋や税務相談サイト等に公開されている複数の相談で共通する悩みをもとに、個人が特定されないよう業態、金額、在籍期間等を一部変更して再構成した事例です。

ある女性は、ファッションヘルスで約3年間働き、勤務後に現金で報酬を受け取っていました。

精算時には、控除前の金額が書かれた用紙へ源氏名でサインし、そこから毎回一律10%とリネン代を引かれていました。しかし、用紙は店舗で保管され、本人には報酬明細が渡されませんでした。

スタッフから「10%は税金のようなもの」「日払いだから年末調整はない」と説明され、本人は税金を支払っていると思い、毎日の手取りだけをスマホへ記録していました。

確定申告を始めようとしたところ、手取りの合計しか分からず、10%が源泉所得税なのか店舗雑費なのかも確認できませんでした。

そこで、現在残っているLINE、予約画面、写メ日記、スマホのカレンダー、当時の報酬表、現金を入金した銀行履歴を店舗別・日付別に照合しました。

コースバック、本指名、ネット指名、オプション、保証を可能な範囲で復元し、控除前報酬、10%控除、リネン代、手取りへ分けました。

10%控除については、金額だけを見て源泉所得税と決めず、店舗へ年間集計と控除内容を確認する必要がありました。

この事例で重要なのは、手取りの記録が無意味だったということではありません。

自分のメモを出発点に、予約、出勤、報酬表、店舗とのやり取り等を重ね、推測だけで売上や源泉所得税を決めないことが重要です。

最初からすべての資料がそろっていなくても、現在残っているものを削除せず保存してください。

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店舗への税務調査で箱ヘル嬢の報酬も確認される?

店舗側への税務調査をきっかけに、在籍キャスト、接客件数、報酬、雑費等の記録が確認される可能性があります。現金日払い・源氏名・明細なしであっても、記録が何も残っていないとは限りません。

店舗側には、次のような資料が残っていることがあります。

  • 予約台帳・顧客管理システム
  • 受付記録・出勤記録
  • コース別の売上集計
  • キャストごとの報酬・精算記録
  • 部屋の利用記録
  • タオル・リネン等の使用記録
  • クレジットカード等の決済記録
  • プロフィール・出勤ページ・写メ日記
  • 店舗とのLINE
  • 現金出納帳

店舗が「細かい報酬記録は残していない」と説明していても、予約件数、コース料金、当時のバック表、部屋・リネンの利用状況等から確認される可能性があります。

風俗店の税務調査でサービス料・タオル代等が確認された報道

2014年6月の税理士ドットコムの報道では、岐阜市の歓楽街「金津園」の風俗店40店が、総額約15億円の所得隠しを名古屋国税局から指摘されたとされています。

報道によると、女性従業員のサービス料を実際より安くして売上を減らしたほか、女性従業員からタオル代の名目で集めた雑費や遅刻の罰金も売上に計上していなかったとされています。

また、店舗の名簿から退職者を割り出し、当時の手帳の記述や聞き取りを重ねて実態を確認したとも報じられています。

これは店舗側の所得隠しについての報道であり、個々のキャストが追徴課税されたと報じたものではありません。

ただし、店舗への税務調査で、キャストのサービス料、店舗が集めた雑費、在籍者や退職者等が確認対象になり得ることは分かります。

「現金だから分からない」「退店したから資料がないはず」と考えず、自分でも年ごとの売上を整理してください。

写メ日記については「写メ日記は税務調査で確認される?」をご確認ください。

複数の箱ヘル店を掛け持ち・移籍した場合

複数のファッションヘルス店を掛け持ち・移籍している場合は、店舗ごとに売上と控除を整理した後、年間の確定申告ですべて合算します。

店舗ごとに報酬体系や控除方法が異なるため、最初からすべての現金を一つにまとめると内訳が分からなくなります。

店舗 報酬資料 主な控除 注意点
A箱ヘル 毎日の精算票 源泉所得税・雑費 控除前報酬を集計
B箱ヘル 予約画面・自分のメモ 雑費10%・リネン代 控除内容を確認
Cホテヘル LINE・報酬表 ホテル代・交通費 別業態として整理
Dデリヘル 精算画面 送迎代・寮費 派遣固有費用を確認

一つの店舗だけを申告し、以前在籍していた店舗、短期間の体験入店、出稼ぎ先等を除外することはできません。

掛け持ちについては「夜職・風俗を掛け持ちしている場合の確定申告」、出稼ぎについては「出稼ぎ風俗嬢の確定申告」をご確認ください。

売上が大きい場合は消費税も確認する

ファッションヘルスの売上規模が大きい場合やインボイス登録をしている場合は、所得税だけでなく消費税の申告も確認します。

ここでも、お客様が店舗へ支払った総額と、本人の課税売上高が必ず同じになるわけではありません。

店舗がサービスの販売主体で、本人には契約上のコースバック等が支払われるのか、本人がお客様から料金を受け取って店舗へ部屋代・手数料等を支払うのかによって、お金の流れが異なります。

また、精算票に「消費税」「インボイス」「税金10%」等と書かれていても、それが所得税の源泉徴収なのか、消費税に関する報酬調整なのか、店舗雑費なのかを分けてください。

消費税については「風俗嬢の消費税とインボイス」をご確認ください。

ファッションヘルスの確定申告を何年もしていない場合

過去に確定申告が必要だった年がある場合、今年分だけ申告しても、以前の無申告がなくなるわけではありません。申告が必要だった各年について、店舗別に売上と必要経費を整理します。

年ごとに、次の内容を確認してください。

  • 在籍していたファッションヘルス店
  • 店舗ごとの在籍期間
  • 出勤日と接客人数
  • コースバック、本指名、ネット指名、延長、オプション
  • 最低保証、待機保証、賞金、チップ等
  • 店舗雑費、部屋代、リネン代、源泉所得税等の控除
  • 本人が負担した必要経費
  • 給与やほかの副業収入

退店後は、予約画面やプロフィールページを見られなくなることがあります。現在ログインできる管理画面、LINE、報酬表、写メ日記等は、年ごとにスクリーンショットやPDFで保存してください。

何年前まで確認されるかについては「風俗嬢の税務調査は何年前まで遡る?」、無申告への対応については「水商売・風俗で確定申告していない場合の対処法」をご確認ください。

ファッションヘルス嬢の確定申告は新宿風俗確定申告センターへ

ファッションヘルスの確定申告では、現金の手取りを合計する前に、店舗ごとの報酬体系と控除内容を整理する必要があります。

特に、

  • 現金日払いで働いている
  • 報酬明細や支払調書をもらっていない
  • コースバックと手取りの違いが分からない
  • 本指名、ネット指名、延長、オプションが多い
  • 最低保証やランキング賞金を受け取っている
  • お客様から直接チップを受け取っている
  • 雑費10%、部屋代、リネン代を引かれている
  • 「税金10%」の内容が分からない
  • 店舗から確定申告は不要と言われた
  • 複数店舗を掛け持ち・移籍している
  • 過去の予約履歴や精算票が残っていない
  • 数年間確定申告をしていない
  • 店舗や税務署から連絡が来ている

という方は、申告書を作成する前の売上整理に時間がかかります。

新宿風俗確定申告センターでは、報酬明細だけでなく、予約履歴、LINE、写メ日記、当時の報酬表、交通履歴、銀行口座、自分で作成したメモ等、現在残っている資料から確認します。

最初からすべての資料がそろっている必要はありません。ファッションヘルス勤務であることも、指名やオプション等の報酬体系も、確定申告に必要な範囲でそのままお伝えください。

売上と経費の整理、申告書の作成、税務署への提出、過去の無申告への対応までまとめてご依頼いただけます。

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ファッションヘルス嬢の確定申告についてよくある質問

ファッションヘルスと箱ヘルは違いますか?

一般には、どちらも店舗内の個室でサービスを行う店舗型ヘルスを指す言葉として使われます。

ただし、店舗名や呼び方ではなく、実際の契約、接客場所、報酬と費用の流れを確認してください。

箱ヘルで現金日払いなら確定申告しなくてもよいですか?

いいえ。現金日払いであることは、確定申告をしなくてよい理由にはなりません。

年間の収入と必要経費、ほかの所得等を整理して申告の要否を判断します。

お客様が店舗へ支払った料金全額を売上にしますか?

必ずしも全額を本人の売上にするわけではありません。

店舗が販売主体で、本人にはコースバック等が支払われる場合は、契約上本人に発生した報酬を確認します。

現金でもらった手取りだけを売上にしてよいですか?

店舗雑費、部屋代、リネン代、源泉所得税等が差し引かれている場合は、手取りだけでなく控除前報酬を確認してください。

手取りだけを売上にしたうえで、差し引かれた雑費等をさらに経費にすると二重計上になる可能性があります。

店舗から引かれる雑費10%は経費ですか?

控除前報酬を売上にしており、本人が店舗利用等の業務上の費用として負担したことを確認できる場合は、必要経費を検討します。

ただし、10%という割合だけで判断せず、源泉所得税やほかの控除ではないかを確認してください。

部屋代やリネン代は経費になりますか?

店舗内の部屋やタオル等を利用するため、本人が報酬から実際に負担している金額であれば必要経費を検討します。

店舗が全額負担し、本人の報酬からも引かれていない金額は本人の経費にはできません。

「税金10%」を引かれていれば確定申告は終わっていますか?

いいえ。実際に源泉所得税が引かれていても、一般的な会社員のように年末調整まで終わっているとは限りません。

また、店舗が「税金」と呼んでいるだけで、実際には店舗雑費等の場合もあるため資料を確認します。

源泉所得税も必要経費にできますか?

源泉所得税は必要経費ではありません。

確定申告で年間の所得税を計算するときに、前払いした所得税として反映します。

支払調書をもらえません

支払調書は必ず本人へ交付される書類ではありません。

毎日の精算票、店舗の年間集計、予約履歴、自分のメモ等から、年間報酬と実際の源泉所得税を確認します。

本指名料やオプション料も申告しますか?

本人に報酬として発生した本指名、ネット指名、延長、オプション等は年間収入として確認します。

お客様から直接もらったチップも収入ですか?

仕事に関連して受け取ったチップ等は、店舗の精算を通していなくても収入として確認します。

保証だけの日も売上になりますか?

接客がなくても、最低保証、待機保証、出勤手当等として店舗から受け取った金額は収入として確認します。

性病検査代は経費になりますか?

店舗勤務の条件等として検査が必要で、本人が費用を負担し、店舗から精算されていない場合は、仕事との関係から必要経費を検討します。

美容院・ネイル・脱毛代は経費になりますか?

仕事にも役立つという理由だけで全額を経費にすることは避けてください。

私生活上の効果、仕事専用性、撮影等との直接的な関係を確認します。

明細がなく、自分のメモしかありません

メモを捨てず、LINE、予約画面、写メ日記、カレンダー、報酬表、銀行への現金入金等と照合してください。

一つの資料だけでなく、現在残っている複数の資料から年ごとに整理します。

退店した店舗が閉店しています

現在残っている予約メッセージ、プロフィール画面、写メ日記、銀行履歴、交通履歴、報酬メモ等から在籍期間と報酬を整理します。

会社や家族にファッションヘルス勤務を知られたくありません

確定申告に必要な範囲で税理士へ仕事内容を伝えることと、会社や家族へ仕事内容を知らせることは同じではありません。

ただし、住民税、扶養、各種手続き等から収入の存在が分かる可能性はあるため、「絶対に知られない」とは言えません。

住民税については「夜職の住民税」をご確認ください。

源氏名だけで確定申告できますか?

本人の確定申告は、本名、住所、マイナンバー等の本人情報を用いて行います。源氏名だけで匿名の申告をするものではありません。

一方、売上資料には源氏名しか記載されていないことがあります。店舗名、運営法人名、在籍時の源氏名、勤務期間を対応させて整理してください。

確定申告をすると店舗に知られますか?

本人が確定申告したことが、通常、自動的に店舗へ通知されるわけではありません。

ただし、申告内容について税務署から確認が必要になった場合等まで含め、「店舗へ絶対に連絡されない」と保証することはできません。

店舗から「箱ヘルは確定申告不要」と言われました

店舗の説明だけで申告の要否を決めないでください。

確定申告が必要かどうかは、本人の年間所得、給与やほかの収入、店舗での税務処理等から判断します。

ホテヘルの記事と同じ内容ですか?

確定申告の基本は共通しますが、確認する固有費用が異なります。

ファッションヘルスでは店舗内の部屋代・リネン代・店舗備品等、ホテヘルでは近隣ホテル代や受付所からホテルへの移動等を特に確認します。

3年間ファッションヘルスの確定申告をしていません

申告が必要だった場合は、今年分だけでなく、過去の各年について売上と必要経費を整理します。

予約画面やLINE等が残っているうちに保存してください。

まとめ|箱ヘルはバック・雑費・手取りを分けて申告する

ファッションヘルス嬢の確定申告で重要なのは、お客様が店舗へ支払った料金、本人に発生した控除前報酬、店舗から引かれた費用、実際に受け取った手取りを分けることです。

特に確認したいのは、

  • コースバック
  • 本指名・ネット指名
  • 延長・オプション
  • 最低保証・待機保証・賞金
  • お客様から直接受け取ったチップ
  • 店舗雑費10%
  • 部屋代・リネン代・備品代
  • 源泉所得税と「税金」と呼ばれる控除
  • 本人が実際に負担した必要経費
  • 複数店舗の売上
  • 過去に確定申告していない年

です。

現金で持ち帰った手取りだけを売上にするのも、お客様が店舗へ支払った料金全額を何となく本人の売上にするのも避けてください。

店舗ごとの契約、報酬表、控除内容、実際のお金の流れを確認する必要があります。

明細が残っていない場合でも、予約履歴、LINE、写メ日記、カレンダー、当時の報酬表、自分のメモ等から過去の数字を整理できる可能性があります。

確定申告の手順や税金全体については「風俗嬢の確定申告のやり方」をご確認ください。

新宿風俗確定申告センターでは、ファッションヘルス・箱ヘルのコースバック、本指名・ネット指名、オプション、雑費10%、部屋代・リネン代、源泉所得税、現金日払い、資料不足、過去の無申告まで確認し、申告書の作成から税務署への提出まで対応します。

お困りの方は新宿風俗確定申告センターへお悩みをお聞かせください。

新宿風俗確定申告センター

\税務署から連絡が来る前に/

手渡し・明細なし・領収書なし・過去の無申告も、
新宿風俗確定申告センターにまずはお悩みをお聞かせください。

  • この記事を書いた人

坂根 崇真

新宿風俗確定申告センター代表税理士(登録番号133046号)。
年間400件以上の税務相談に対応。
風俗・夜職の確定申告をはじめ、現金日払い、明細なし、過去の無申告、税務調査にも、現在残っている資料から対応します。

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