合同会社の設立メリットデメリット7選を秋田県の税理士が解説
合同会社の設立メリットを教えてください!
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今すぐ会社設立を依頼する合同会社の設立メリット7選
合同会社を設立するメリットは大きく次の7つです。個人事業主と比べたメリットを中心に紹介します。
- 個人事業主で開業するより融資を受けやすい
- 会社を設立した方が人材採用で有利
- 法人成りした場合、設立後2年間は消費税の申告義務なし
- 経費の範囲が個人より広い
- 個人より損失(赤字)の繰越期間が長い
- 社長も厚生年金保険に入れる
- 株式会社より設立費用が安い
個人事業主で開業するより融資を受けやすい
合同会社は会社として一定の地位を有するため、個人事業主と比較して若干融資を受けやすいというメリットがあります。
個人事業主の場合、個人の信用力や資産状況が融資の審査に影響を与えることが多く、創業したばかりの会社でも、同じように代表者個人の信用能力が融資審査の基準となります。
しかし、合同会社であっても法人を作るということは個人としての趣味の延長ではなく事業としてやっていく覚悟の一つと見てくれるため、個人事業主と比べて融資を受けやすくなります。また、会社として融資を受ける場合には代表者保証がいらない融資制度もあるため、融資を受ける場合には法人で融資を受ける方が有利なケースがあります。
会社を設立した方が人材採用で有利
社会保険の加入が強制であること等から、会社の方が人材採用に有利に働くことが多いです。
会社として従業員を雇用する場合には従業員に対して社会保険の強制加入が義務付けられています。そのため、個人事業主としての採用だと社会保険に加入できないのでは?と思われるリスクがあります。
また、病院や税理士事務所、建築事務所など通常個人事業主として活動している組織体であればともかく、会社じゃない=ブラック判定を受けやすく、入社したいと思う人は少なくなってしまいます。
そのため、個人事業主としての活動と実態が変わらない場合であっても法人格を持っておくことで人材採用に有利に働く場合があります。
法人成りした場合、設立後2年間は消費税の申告義務なし
2年前の売上が1,000万円以下の場合、通常消費税の申告・納付義務はありません。そのため、開業して1年目と2年目は2年前の売上が無い(1,000万円以下)のため、通常消費税の申告・納付義務がありません。
そして、最初に個人事業主としてスタートし、1年目に売上が1,500万円あった場合、3年目から消費税の申告・納付を行わなければいけません。この3年目のタイミングで法人成り(会社を設立)するケースが多いですが、その理由として、法人を作ればまた最初の2年間は消費税の申告・納付義務をパスできることが挙げられます。
個人と法人は別物として扱われるため、個人で2年前売上がいくらあったとしても、法人としての2年前の売上はありませんので、法人になれば1年目と2年目はまた消費税の申告・納付を行わなくて良いということになります。
ただ、2023年10月1日からインボイス制度が始まるため、このメリットは享受できない場合が多くなります。
※インボイス制度が導入されても強制ではないため、BtoC事業の場合にはインボイス登録を行わず、最初の2年間は今まで同様に消費税の申告・納付義務を免れるのが有効なケースもあります。
経費の範囲が個人より広い
合同会社を設立することで、経費として認められる範囲が個人事業主よりも広くなります。
個人事業主は、自身の負担になる経費の範囲が限定されており、事業に使ったことが明らかな部分に限って認められています。事業に使ったものが経費になるというのは法人になっても変わりませんが、社宅家賃であったり役員報酬を抑え気味に支払ったり、旅費日当を支払う場合など、1人法人の場合には経費の範囲が広がります。
個人より損失(赤字)の繰越期間が長い
個人事業主の場合、赤字は3年間しか繰り越すことができません。一方、法人は赤字を10年間繰り越すことができます。そのため、最初4年ぐらい赤字を掘る事業であれば、個人でスタートすると1年目の赤字を4年目の黒字と損益通算(相殺)できないですが、法人化をしておけば赤字を10年間繰り越せるため、最初に長い期間赤字が見込まれる事業であればトータルでの税金コストが少なくなるケースがあります。
社長も健康保険・厚生年金保険に入れる
個人事業主の場合は国民健康保険に加入し、所得に応じて支払額が変わります。一方、合同会社を設立して社長に給与を出す場合、給与の金額に応じて健康保険・厚生年金保険を支払うことになります。
1人会社であれば自身の給与の金額は自身で決められますから、稼ぎ具合によっては給与の金額を抑えれば個人の国民健康保険より大幅に低い健康保険・厚生年金保険で済みます。
株式会社より設立費用が安い
合同会社は株式会社より設立費用が14万円近く安いです。
合同会社も株式会社も、税法上はほとんど違いがありませんが、株式会社の設立にあたっては公証人による定款認証手数料(約15万円)、登録免許税が5万円程かかるのに対して合同会社の場合には登録免許税が6万円です。これらは会社設立するにあたって絶対にかかるお金ですが、最初に14万円であってもコストを抑えたい、という方が合同会社を設立しているケースが多いです。
ただ、せっかくの起業でしかも最初に支払う金額の違いですから、見栄えの良さ等をとって株式会社を設立する方が多いです。
合同会社の設立デメリット
合同会社を設立するデメリットは大きく次の7つです。個人事業主と比べたデメリットを中心に紹介します。
- 会社のお金は個人で自由に使えない
- 赤字でも毎年最低7万円の税金を払う必要あり
- 法定調書、償却資産申告、源泉所得税の納付など税務手続きが増える
- 従業員の社会保険も強制加入のため負担が増える
- 一般的に会社設立するとコストが増える
- 複数のメンバーで会社として事業を始める場合、トラブルが起こりやすい
- 知名度が低いため、取引や採用で株式会社と比べると不利
会社のお金は個人で自由に使えない
合同会社を設立する際のデメリットの一つに、「会社のお金は個人で自由に使えない」ことが挙げられます。
「会社」は「個人」と切り分けなければならないため、会社のお金を個人的な目的で使用することはできず、厳密に会計を管理しなければなりません。
また、会社のお金を個人的なものと混同してしまうと、税務署から課税されたり、融資を受ける際にかなり不利になってしまうことがあります。
そのため、まじめに事業を行っていくのであれば会社のお金はきちんと区分管理し。個人的な利用は避けなければなりません。このように、1人の合同会社であっても会社を設立する以上は、きちんと事業として行っていく必要があります。
赤字でも毎年最低7万円の税金を払う必要あり
合同会社を設立すると、赤字でも毎年最低7万円(秋田市の場合は81,600円。自治体によって異なります)の法人住民税を支払わなければいけません。これは赤字経営であっても、会社の維持コストとして最低限支払わなければならないものです。
そのため、会社を設立しても儲かっていない場合には個人事業主の場合と比べて税金負担が重くなります。
法定調書、償却資産申告、源泉所得税の納付など税務手続きが増える
合同会社を設立すると、個人事業主のときと比べて必要な手続きが多くなります。
税務だけ考えても法人税申告の他、法定調書や償却資産申告、源泉所得税の納付などの税務手続きが増えます(個人事業の場合でも必要なケースはあります)。
これらの手続きは毎年定期的(不定期の手続きもあります)に行わなければならず、スケジュール管理も大変です。
また、手続きの不備や遅延によって、税金面で数百万円以上損することになったり、税務署からの指導や罰則を受ける場合もあります。したがって、合同会社を設立する場合は、きちんと税理士と税務顧問契約を締結することが重要です。
従業員の社会保険も強制加入のため負担が増える
合同会社を設立すると、従業員を雇用する場合には、厚生年金保険や健康保険に加入させることが法律で義務付けられます(個人事業主で従業員数が少ない場合は任意)。手続きもしなければならなかったり、従業員を雇う場合、社会保険の負担が重いです。
一般的に会社設立するとコストが増える
合同会社を設立する場合、設立費用は株式会社より安く済むものの、その後のコストは株式会社と変わりなく、個人事業主と比べて一般的にコストが増えます。
会社の維持コストとして上述した法人住民税の均等割り(最低年7万円)がかかることはもちろん、手続きが複雑になるため税理士や社会保険労務士などの専門家への依頼費用、従業員の社会保険加入費用など通常コストが増えます。
そのため、税金面だけでなく諸々のコストを考えると、法人の方が有利になるのは利益1,000万円程度が一つの基準となります。
もちろん、単純に損得の話しではなく、融資や事業成長の側面を考えれば本気なら会社設立をした方が良いです。稼ぐ気がなければ個人のままで、稼ぐ気があるなら会社設立をするというのが一つの考え方としておすすめです。
複数のメンバーで会社として事業を始める場合、トラブルが起こりやすい
複数のメンバーで合同会社として事業を始める場合、それぞれ個人事業主で始める場合と比べてトラブルが起こりやすいです。
「人」ですから、みんなそれぞれ同じ方向を向いているわけではありません。「営業したのに私の取り分がこれだけしかないのはおかしい」「この作業できるの私だけしかいないのに」と、報酬の取り分一つとっても揉めることが容易に想像できます。
今まで多くの方を見てきましたが、複数人で事業を始める方の9割は揉めています。会社はトップダウン経営が望ましく、誰か一人が責任を持って融資も受け、その他のメンバーに対しては成果報酬等ではなくきちんと給与として毎月一定額を支払っていくのであれば失敗しにくいと言えます。
ただし、特に売上がきちんと伸びなかった場合は関係性が壊れる可能性が高いです。それぞれ個人事業主として独立した立場を貫く(案件ごとに成果報酬を支払う)か、それぞれで会社を設立するのが望ましいです。
知名度が低いため、取引や採用で株式会社と比べると不利
合同会社は株式会社と比較すると知名度が低く、取引や人材採用において不利な場合があります。
合同会社は近年増えてきていますが、それでも「合同会社って何?」となるケースは多く、銀行員でさえ知らないケースもあります。
また、合同会社を設立する人は、初期の設立コストのみを考えて、低コストで始められるから合同会社を選んでいる方がほとんどです。
そのため、「この人はお金がないから合同会社を選んだんだな」と思う人もいます。「儲かっていないこの人と取引するのはやめておこう」と考えられたら大きな機会損失が生まれます。
もし株式会社を設立するか合同会社を設立するか迷っているなら、株式会社を設立することをおすすめします。
株式会社と合同会社のどちらがおすすめ?
特徴を以下で紹介しますが、迷ったら株式会社をお勧めします。
株式会社をおすすめする代表的なケース
株式会社をおすすめする代表的なケースとしては、以下が考えられます。
- 株式公開(上場)や会社売却を目指す場合
- 大規模な事業を展開する場合
- ブランド価値を高めたい場合
株式公開(上場)や会社売却を目指す場合
最終的な出口を株式公開(上場)や会社売却(株式譲渡)とする場合、株式会社でなければ実現できません。
そのため、最初から株式会社を選択する必要があります。
大規模な事業を展開する場合
大規模な事業展開をする場合、自己資金や融資だけでは賄えないレベルの資金調達が必要です。そのように、外部の人から出資を集めるのであれば株式会社一択です。
ブランド価値を高めたい場合
株式会社は合同会社と比べると、やはりしっかりしているイメージを持つ方が多いです。そのため、対消費者ビジネス、対事業者どちらの場合も株式会社の方が取引において若干有利なケースが多いです。
少しのお金をケチって合同会社にするくらいであれば、個人事業主のままとしておくか、株式会社にすることをお勧めします。
合同会社をおすすめしてもよい代表的なケース
合同会社をおすすめしてもよい代表的なケースとしては、「個人事業主の頃とやることは全く変わらないが法人格が必要な場合」「不動産投資を行うだけ」といった場合が考えられます。
従業員を雇わず、会社名も公表しないビジネスであり、やることも個人事業主の頃と変わらないけど法人格が必要、そんなときは合同会社を選択しても良いでしょう。
しかし、これら以外の場合にはビジネスの側面から株式会社を選択しておく方が無難です。少しのお金をケチって合同会社を選ぶくらいなら、法人を作らない方が良いかもしれません。
本気で事業を行うのであれば、株式会社の設立をおすすめします。
合同会社から株式会社への変更は可能
最初に合同会社を設立したあとに、やはり株式会社に変更しようという方は多くいます。その場合、株式会社への変更は可能です。ただし、変更にあたって費用が発生するため、できれば最初から株式会社を設立しておいた方が良いでしょう。
合同会社の設立に関するよくある質問
合同会社の設立は自分でできる?
会社設立は、人によっては頑張れば自分でできないことはありません。
ただ、頑張って会社を設立できとしても、多くの時間を無駄に費やしてしまったり、手続きに不備があって大損する方をよく見かけます。
趣味でやるわけではなく、きちんと事業として行うのであれば専門家に依頼した方が良いでしょう。
合同会社設立までどのくらいの日数がかかる?
書類作成から登記申請まで、早ければ最短1日~1週間、現実には2週間~1か月程度が一般的です。
登記申請を行った日が会社設立をした日となりますが、登記簿謄本を発行できるようになるまでには登記申請後、1週間から2週間程度かかることが一般的です。秋田県での会社設立は、秋田県秋田市の秋田税理士事務所がサポートします!
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(※会社設立サポート0円キャンペーンは秋田税理士事務所との税務顧問契約が条件です。赤字のため、予告なく打ち切る可能性がありますのでお急ぎください。)
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