中小企業の強みは意思決定のスピードが早いこと:新宿の税理士が解説
中小企業は大企業と比べられることが多く、特に学生の就活(就職活動)においてはあまり人気がありません。
しかし、中小企業も大企業もそれぞれ独自の良さを持っています。
この記事では、中小企業が持つ強みの一部を東京都新宿の税理士 坂根が解説します。
<ポイント>
- 意思決定スピードが早い
- 少数精鋭
- 柔軟な対応が可能
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中小企業の強み
意思決定のスピードが早い
中小企業の強みの一つとして、意思決定スピードが早いことが挙げられます。
社長1人と従業員数名~数十名程度であれば従業員と社長の距離が近いです。
また、良い意味でも悪い意味でも大企業と比べればコンプライアンス意識に縛られにくいです。そのため、長時間労働を強いることもいきなり週休4日制にするといったことも、社長の方針次第ですぐに変えられてしまいます(法的にOKかどうかは別問題です)。
大企業は組織として動かなければならないため、一般従業員が意見を出してもあまり通りません。上司の許可を得て、更に役員(社長など)の会議を行わないと動き出せないシステムになっていることが多いです。一方で、中小企業は社長1人の会社もあれば、従業員の数も少ないので有用な意見であれば即日取り組んでもらえることも少なくありません。
この意思決定スピードが早いというのはビジネスにおいてとても重要です。
大企業が数か月かけて考案した戦略であっても、即日取り組んだ中小企業にスピードで負けてしまう場合もあります。
中小企業においては、大企業のような制約が少ないことから意思決定スピードが早いという強みを持っています。
もちろん、最近の大企業は意思決定スピードが上がってきていますので、もしその意思決定スピードさえ負けてしまうようであれば勝ち目が薄くなります。
中小企業は少数精鋭
大企業の従業員は玉石混交です。よく、大企業に勤めている方は優秀と言いますが、もちろん人によります。
人数が多いということは、優秀な人もそうでない人も大勢います。また、ベテラン正社員だけでなく新卒の正社員、アルバイトやパートさんもいます。
私自身大企業に勤めていた経験がありますが、膨大な人数がいたため、とても優秀な方がいる一方で、なぜこの会社に勤めているのか、と疑問に思うようなレベルの方も中にはいました。一方、特に起業したての中小企業においては優秀な人が独立しているので割と能力が高いです。
もちろん、社長個人が大企業の一従業員に勝てないならその会社に未来はありませんが、そうでないなら、最低限、社長が営業からサービス提供まですべて行うのであれば、親身に対応することもできますし、大企業より良いサービス提供をできると言い換えることができます。
社長がすべて対応する状態はなるべく早く脱出しないと会社が回らなくなりますが、このように、中小企業は少数精鋭であることが強みです。大企業の弱い部分に入り込むことができます。
柔軟な対応が可能
大企業は、従業員の数が多いので規則で縛る必要があります。そのため、規則を守ることが顧客満足度などより優先されがちです。
一方で、中小企業は良くも悪くも規則に縛られません。自分達の意思で会社の規則を変えることができるからです。
そのため、中小企業では、大手企業にできないサービスを行うことができます。1人1人への親身な対応や、大企業ではここからここまでしかできないという社内ルールがあっても、中小企業であればその範囲を変えて顧客ごとにカスタマイズしたサービスを行うということもできます。
大企業と違う土俵で戦う
大手に依頼するメリットは漠然とした安心感があることがほとんどですが、一方で、大手企業は対応が遅かったり、融通が利かなかったりと、担当者のレベルが低いことがあります。中小企業はこの穴をつくことができれば、十分戦うことができます。
もちろん、中小企業であっても大企業であっても、これらのメリット両方を兼ね備えている会社もあります。どちらも満たせると強いでしょう。
意思決定スピードを早くするために決算書を毎月作ると良い
法人税等の確定申告のみを目的とするのであれば、決算書(会社の1年間の利益計算)は年に1度作成すれば問題ありません。しかし、会社を経営するうえでは年に1度の決算書作成では足りません。
1年間を通した結果が黒字だったとしても、実は毎月赤字で、12か月目に大口顧客に対する売上があったので黒字だった、ということもあるかもしれません。会社を経営するうえでは、毎月決算書を作成することで今月いくら利益が出ているのか、前年度比でどのぐらい伸びているのか等を確認しておくことで、軌道修正を行いながら経営判断を行っていくことが大切です。
もちろん、それはきちんと売上があっての話しです。まずは売り上げを作って経営を成り立たせる必要があります。
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