なんと一般社団法人の資本金はゼロでOK、税理士が解説
一般社団法人を設立したいんですが、資本金はいくらにしたら良いでしょうか?
一般社団法人に資本金の概念は無いので「ゼロ」ですね。
この記事では、一般社団法人の理事を務める秋田県秋田市の秋田税理士事務所税理士の坂根が解説します。
弊社グループでは一般社団法人の設立サポートも行っています。お気軽にご依頼ください。
一般社団法人に資本金は無い
一般社団法人に資本金の概念はありません。つまりゼロ円です。
株式会社や合同会社と異なり、資本金や出資金として設立時に出資する必要はありません。
一般社団法人に資本金は無いけどお金は必要
一般社団法人は資本金ゼロで設立できますが、資本金がゼロでお金が無いと全く事業運営が成り立ちません。
そのため、メンバーからのお金でやり繰りを行います。
また、一般社団法人は信用保証協会の保証を受けられませんし、株式会社や合同会社と異なり、利益を得ることを目的とした法人でないため、日本政策金融公庫の融資審査においてもマイナスに影響する場合があります。
そのため、融資を受けにくく、潤沢な自己資金があることが望ましいです。
「起業資金はいくら用意すべき?起業時の資金調達について税理士が解説」の記事も参考にしてください。
メンバーが複数いる場合
一般社団法人は資本金がゼロ円であり、自己資金で運営することになる可能性があります。
もし最初から売上がたつようなビジネスモデルでない場合は、だれが経費の負担をするか、設立時に決めておきましょう。
争いのタネになってしまうからです。
一般社団法人の設立にはいくらかかる?
20万円あれば設立自体は可能です。
資本金がいらないため、少額で設立できてしまいます。
ただ、どんなビジネスを行うかによりますが、事業運営を行っていく上では300~1,000万円の自己資金を用意しておくことが望ましいでしょう。
一般社団法人の資本金の詳細
資本金がゼロでも運営は可能か?
一般社団法人を設立する際に資本金がゼロであることは、多くの人にとって魅力的に映るかもしれません。しかし、実際の事業運営においては資金がなければできません。
事業の立ち上げや運営には、当たり前ですが初期費用や運転資金が必要となります。
例えば、事業開始にあたっては
- オフィスの賃貸
- 設備の購入
- 従業員の給与など
さまざまな費用がかかります。これらの費用を賄うためには、自己資金や外部からの資金調達が必要です。しかし、一般社団法人は通常、融資を受けることが出来ず、また、出資を受けることが出来ません。
そのため、事業を行っていく場合には一般的には株式会社や合同会社で行うのが良いでしょう。
資金調達の方法
一般社団法人が資金調達を行う方法はいくつかあります。まず、メンバーからの出資や寄付が一般的です。これにより、初期の運営資金を確保することができます。
次に、助成金や補助金の活用も考えられます。地方自治体や国の助成制度を利用することで、資金を確保しやすくなります。ただし、助成金や補助金には申請手続きや審査があり、必ずしも受給できるわけではありません。
さらに、融資を受ける方法もありますが、一般社団法人は信用保証協会の保証を受けられないため、融資審査は厳しくなる傾向があります。そのため、融資を受ける際には事業計画書の充実や、他の担保を用意することが求められます。
自己資金の重要性
一般社団法人の運営には自己資金が非常に重要です。特に、設立初期の段階では売上が安定しないことが多いため、運営資金が不足しないように十分な自己資金を準備しておくことが重要です。
自己資金が豊富にあれば、事業の立ち上げがスムーズに進み、急な出費にも対応できるため、運営が安定します。逆に、自己資金が不足していると、事業が軌道に乗る前に資金が底を突き、運営が困難になる可能性があります。
一般社団法人の運営における留意点
一般社団法人は、営利目的の法人ではないため、利益を追求することが難しいです。そのため、事業の運営には工夫が必要です。
まず、事業内容やサービスの質を向上させることで、顧客やメンバーからの支持を得ることが重要です。また、広報活動を積極的に行い、知名度を上げることで、新しいメンバーや寄付を集めることができます。
さらに、コスト管理も重要です。運営費用を適切に管理し、無駄な出費を避けることで、経営を安定させることができます。
まとめ
一般社団法人の設立には資本金が必要ないため、少ない費用で設立することが可能です。しかし、実際の運営には自己資金や外部からの資金調達が不可欠です。設立時には十分な資金を準備し、運営においては資金管理を徹底することで、安定した経営が可能となります。
弊社では一般社団法人の設立や運営に関するサポートを行っておりますので、ぜひご依頼ください。